工法紹介

高能率、高精度、そして経済性を徹底追求した先進のメカニズム。トータライズされた制御管理システムにより高い信頼性を実現。

さまざまな地盤条件に対応する画期的な工法として開発されたロックマン工法。岩盤はもちろん玉石、転石混り土、複合地盤などの難しい条件下でも優れた掘削性能を発揮し、長距離推進を可能にしています。しかも、特殊ビットによるスピーディな掘進と少ない作業工程で工期をぐんと短縮化。経済性にも貢献します。また、操作は地上部のモニタで連続監視でき、即時方向修正も可能です。

特長

幅広い適応土質
滞水砂地盤、礫、玉石、転石、軟岩、硬岩、コンクリートなどの掘削が可能であり、複合地盤にも威力を発揮できる。
工期が短く経済的
先導駆動式なので動力効率が良く、特殊ビットによるスピーディな掘進と作業工程が容易なことにより経済的である。
長距離推進が可能
ロックマン工法の特殊ビットの耐力から考えて、硬岩IIクラスで最大100mの掘進能力を有しており、岩級クラスが低くなるにしたがって長距離推進が可能である。
高い精度 レーザーによる方向測定並びに修正が地上に設置された操作盤による連続監視と修正機構により即時可能となる。
最小スペースでの立坑
発進立坑内の推進設備がコンパクトであり、到達立坑では掘進機の3分割回収を行うので立坑は最小スペースで可能となる。
低振動・低騒音
立坑付近はトラッククレーン、排土運搬車、並びに小規模の地上設備なので低振動、低騒音での作業が可能になる。

ロックマン工法の種類

名称 管種 口径(mm) 工法の種類
クマンエ
鋼管
合成管
TRW-400A 鋼製さや管推進工法 泥水式一工程方式
高耐荷力管推進工法 泥水式一工程方式
TRW-500A
TRW-600A
TRW-800A
ヒューム管
レジン管
TRW-400A 高耐荷力管推進工法 泥水式一工程方式
TRW-500A
クマン
鋼管
合成管
TRW-400 鋼製さや管推進工法 泥水式一工程方式
高耐荷力管推進工法 泥水式一工程方式
TRW-500
TRW-600
TRW-800

※ 工法の分類は(公社)日本推進技術協会による。

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工法概要図

広範囲な地質に適応し、群を抜く耐久性を実現したロックマン。特に「岩」の破壊力には抜群のパワーを発揮します。

概要図

■ 玉石、岩盤は掘進機の特殊カッタビットにより破砕し、さらに刃口内部のクラッシャーコーンにより2次破砕されます。

■ 掘削土砂は、送・排泥ポンプで調圧された流体により立坑外に搬送され、マッドスクリーンにて強制分離されます。

■ 推進中は掘進機内部に設置されたターゲットをTVカメラでキャッチし地上部のモニタで連続監視され、変位があれば方向修正装置により即時修正されます。

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適応条件

この工法は広範囲な土質への対応が可能ですが、機械としての能力には限界がありオールマイティーではありません。
泥水を使用することによって、切羽の安定や、玉石の転動防止を図りますが最大岩石径、粒径分布、水圧等の状態によっては補助工法を必要とするケースもあります。従って本工法を採用するに当たり十分検討の上御理解くださる様お願いします。

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適応土質

● 土質区分表(1)
土質分類 適用条件
砂質土・粘性土 ・N値50以下
・最大礫径 - 20mm以下
砂礫土(I) ・最大礫径 - 0.1D以下
砂礫土(II) ・最大礫径 - 0.1D〜0.3D以下
玉石混り土(I) ・最大礫径 - 0.3D〜0.5D以下
玉石混り土(II) ・最大礫径 - 0.5D〜0.7D以下
玉石・転石混り土(I) ・最大礫径 - 0.7D〜1.0D以下
玉石・転石混り土(II) ・最大礫径 - 1.0D超

注1) Dは掘削機呼び径です。

注2) 最大礫径0.1D以下の場合は、ビットによる破砕は少なく先導体面板開口部から直接礫の取り込みが可能となります。

● 土質区分表(2)
岩質分類 圧縮強度
δc(MN/m2
弾性波速度(I)
Vp(km/s)
弾性波速度(II)
Vp(km/s)
岩分類
(III)
軟岩(I) δc≦40 1.5以下 1.4以下 CL以下
軟岩(II) 40<δc≦80 1.5〜2.5 1.4〜2.0 CM
中硬岩 80<δc≦120 2.5〜3.3 2.0〜2.6 CH
硬岩(I) 120<δc≦160 3.3〜4.2 2.6〜3.6 B
硬岩(II) 160<δc≦200 4.2以上 3.6以上 A
難掘進岩盤

注1) 弾性波速度(I)―火成岩の古生層---風化の程度によります。

注2) 弾性波速度(II)―堆積岩---密度によります。

注3) 岩分類(III)―田中の分類によります。(1964年)

注4) 200MN/m2を超えた硬岩については協会事務局においてご相談させていただきます。

注5) 難掘進岩盤とは圧縮強度に関係なくロックマン工法が掘進困難な岩盤です。

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土質適応条件

適用区分 土質 N値・礫径・一軸圧縮強度 備考
普通土 砂質土・粘性土 N<5 軟弱地盤については補助工法の検討が必要。
5≦N≦50  
礫質土 砂礫土 0.3Dmm≧礫径  
玉石混り土 0.3Dmm<礫径≦0.7Dmm 切羽崩壊の厳しい場合や玉石が転動する時は補助工法が必要。
転石混り土 礫径>0.7Dmm
岩盤 軟岩(I) δc≦40 ルーズな互層部や地層境界部は部分的に補助工法の検討が必要。
軟岩(II) 40<δc≦80
中硬岩 80<δc≦120
硬岩(I) 120<δc≦160
硬岩(II) 160<δc≦200

注1) D:掘削機呼び径

注2) δc:一軸圧縮強度(MN/m2

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管種別適用土質

● 管種別適応土質一覧
土質 鋼製さや管 合成管 ヒューム管
レジン管
粘性土
砂質土
砂礫土(I)
砂礫土(II)
玉石混り土(I)
玉石混り土(II)
玉石転石(I) ×
玉石転石(II) ×
土質 鋼製さや管 合成管 ヒューム管
レジン管
軟岩(I)堆積岩
軟岩(I)火成岩
軟岩(II)
中硬岩
硬岩(I) ×
硬岩(II) ×

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施工手順

1:本体を発進立坑に据付けて掘進機をセットします。
2:埋設管内に送排泥管、油圧ホース等を挿入し管を接続します。
3:方向修正を行ないながら埋設管を順次推進します。
2から3の作業を繰り返し、掘進機を到達立坑に到着させます。

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泥水と清水の使用区分

種別名称 適応土質
清水方式 岩盤
泥水方式 砂・粘性土・礫・玉石・転石

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掘進機の回収

掘進機はマンホールからの回収も可能
掘進機は、3分割し、マンホールから回収する事もできます。

適用
推進機
型式
回収可能マンホール(内径寸法)
1号人孔
(φ900)
2号人孔
(φ1200)
3号人孔
(φ1500)
4号人孔
(φ1800)
400(A)
500(A) ×
600(A) × ×
800(A) × ×

※ 掘進機外径から底盤まで300mm以上必要です。

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操作盤

変位は、地上部のモニタでリアルタイムに連続監視。簡単なパネル操作で、高精度に即時修正が可能です。

初期設定/推進/異常チェックなど容易に確認できる操作盤。

操作盤


初期設定―機種別に選択できます。


トラブルチェッカー


故障個所が一目で判ります。

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掘削施工能力

1.設計岩破砕強度

一軸圧縮強度200MN/m2(2,000kg・f/cm2

2.許容耐水圧

2×105Pa(2kgf/cm2)以下

3.土質分類・標準推進延長

標準推進延長はあくまで目安なので、これ以上の計画を考えられる場合は協会事務局において、資料分析または必要に応じて現地調査を行ない、御相談させていただきます。

土質分類 標準推進延長(m)
ロックマンエース工法 ロックマン工法
砂質土・粘性土 100〜120 120〜140
砂礫土(I)(II) 85〜100 100〜120
玉石混じり土(I)(II) 75〜85 85〜95
玉石・転石混じり石(I)(II) 60〜75 65〜80
岩盤層 軟岩〜中軟岩 90〜120 100〜130
硬岩(I)(II) 80〜100 100〜120
難掘進岩盤 当協会にご相談ください。

 注) 標準推進延長については、地質条件や施工精度を配慮し、過去の実績から判断して安全かつ妥当な延長を設定しています。詳細については、各技術資料を参照して下さい。

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立坑寸法

名称
管種
機械種別 発進立坑 到達立坑
ライナー
プレート
シートパイル ライナー
プレート
人孔到達
クマンエ
合成管

鋼管
TRW-400A
φ2000 φ1300 1号人孔以上
TRW-500A φ2000 φ1300 2号人孔以上
TRW-600A φ2500 φ1500 3号人孔以上
TRW-800A φ2500 φ1700 3号人孔以上
ム管
TRW-400A φ2000 φ1300 1号人孔以上
TRW-500A φ2000 φ1300 2号人孔以上
クマン
合成管

鋼管
TRW-400 φ2500×5640 2500×5500 φ1300 1号人孔以上
TRW-500 φ2500×5640 2500×5500 φ1300 2号人孔以上
TRW-600 φ2500×5640 2500×5500 φ1500 3号人孔以上
TRW-800 φ2500×5640 2500×5500 φ1700 3号人孔以上

● シートパイルは内法の最小寸法で、ライナープレートは、土留中心寸法で示してあります。

● ケーシング立坑の必要内空寸法は、技術資料を参照してください。

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地盤改良工の必要性

(1) 泥水の逸泥及び切羽が安定しない場合

ロックマン工法は、泥水式の推進工法に分類されており、岩盤・固結土層以外の通常の土質を掘進する場合、泥水の果たす役割は、下記の2通りである。

【泥水の役割】
  • A, 掘削土の搬出機構としての役割
  • B, 切羽の安定性確保の役割

泥水が逸泥すると上記の役割が果たせない、また切羽の崩壊が激しい場合、泥水の調整等を行っても、切羽の安定性が確保できない場合は薬液注入等の補助工法で泥水の逸泥防止及び切羽の安定性確保を行う。

(2) 玉石及び転石等が転動する場合

ロックマン工法は、玉石及び転石を破砕するのに十分なカッタービットとカッタートルクを装備しているが、玉石及び転石等が転動すると、この力が十分伝わらず破砕できない状態となり、周りの土砂を過剰に取り込み過ぎ地中に空洞ができ地盤沈下の恐れが出てくる。これらの転動を防止する為に薬液注入等の補助工法を行う。

(3) 砂礫層(土砂部)から岩盤部に推進する場合

砂礫層(土砂部)から岩盤部に推進する場合には、掘進機が岩盤層に乗り上げ現象が起こる。これを防止する為に薬液注入等の補助工法を行う。

主に以上であるが、岩盤部との層境の推進、N値が低すぎる地盤(軟弱地盤)等も必要である。
その他、現場の状況によって判断する。

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ロックマンエースマルチジャッキ

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ロックマン工法協会

【協会事務局】
〒732-0052
広島市東区光町1丁目13番20号
ディア・光町 2F
TEL:082-261-5923
FAX:082-261-5925
E-mail:rockman@alpha.ocn.ne.jp